
2021.01.20
明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト
めまぐるしく変化する世界情勢において、企業や組織が生き残っていくために、どんな人材が求められているのか。
さまざまな分野に精通した明治大学の教授陣が考える、これからの日本を担うリーダーに必要な力とは。
私は、「流れを作る人間」がリーダーだとは思いません。もっと広い眼で「流れを鳥瞰できる人間」こそ、真のリーダーにふさわしいと考えます。目先の利益しか追わず、他人の痛みがわからない人間がリーダーになっても、ついていくほうが困ってしまいます。
明治大学は『「個」を強くする大学』をスローガンに掲げていますが、それがイコール「ユニークであれ」ということではないと思います。まずは自分の弱さを知りなさい、自分の弱さをカバーするために人間や社会に対する理解を深めなさいということです。
自分の思い込みだけをものさしにして動くのは危険です。いろいろな人の話を聞き、視野を広くして学ぶことで自らのものさしを磨いていく。知らない世界はいくらでもあります。すべてを知ろうとするのは難しくても、自分のピンときたものにかじりついていく直感力とセンス、そして持続力が必要とされるのではないでしょうか。次々に新しい技術が導入され、環境が変わっていく時代に生きていくために、社会リテラシーを磨き、社会の中で自分がどんな役に立てるのかを見失わないようにしていかなければなりません。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。