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答えが出ない問題を考え続ける力を養おう

明治大学 理工学部 准教授 横山 大作

ときに人生の指針となり、仕事のヒントとなり、コミュニケーションツールの一助となる「読書」。幅広い読書遍歴を誇る明治大学の教授陣が、これからの社会を担うビジネスパーソンに向けて選りすぐりの一冊をご紹介。

教授陣によるリレーコラム/40歳までに読んでおきたい本【42】

鷲田清一『わかりやすいはわかりにくい?–臨床哲学講座』(ちくま新書・2010年)

本書は、哲学者の鷲田清一氏が、常識とは異なる角度から哲学的に物事を見る方法をレッスンし、自らの言葉で考える力を養う内容になっています。

「わたし」とは誰なのか、生きることの意味とは。これらの問いは、答えではなく、問うこと自体に意味のほとんどがあると著者は述べています。

現代では、ある目標を「うまくやる」ことはAIによってどんどん簡単に、そして上手になっています。その外側、「何を目指すのか、何が望ましいのか」を決めることが人間に残された課題なのです。

ある部分はAIに任せてしまうけれども、ある部分は答えが出ないのだろうなと思いながら自分で引き受ける。

私たちはわかりやすい結論に飛びつきがちですが、答えが出ない問題もきっとあるだろうし、それをわからないままになんとかしのぐというのが、これから本当に求められる力なのではないでしょうか。

ビジネスの社会でも同じです。会社で、この問題については部下を信じて託す、一方で、自分なりに考えたい部分はしつこく心にとどめておくという必要性があると思います。

13のテーマに分かれているので、一つひとつが読みやすく、頭に入ってきます。そばに置いておいて時間のあるときに読んでみてはいかがでしょうか。

「何が問題であるかを考える力」を養うためのヒントとして本書を推薦します。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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