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高度で専門的な科学も、すべては基礎からつながっている
2026.08.19

学びを加速させるアドバイス高度で専門的な科学も、すべては基礎からつながっている

リレーコラム
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教授陣によるリレーコラム/学びを加速させるアドバイス【36】

何かを学ぶ際には、対象への興味を大切にし、好奇心に忠実であることが大事です。なかでも知識の基盤をつくる勉強は、基礎の大事さが際立ちます。大学のより専門的な科学分野は、小中高で学んできた数学や理科からつながっていることを忘れてしまいがちです。

私が専門としているのは、流体力学です。流体の運動は、とても複雑な動きを示しますが、もともとはニュートンの運動方程式、F=ma(力=質量×加速度)が基盤になっています。

高校の中で現れたF=maは、質量はあるものの大きさを持たない仮想の物体、「質点」の運動に関するルールとして取り扱われています。大学では物体が大きさを有する「剛体」となり回転といったより自由度の高い運動を取り扱うようになります。さらに進めると、力をかければ曲がるといった変形を取り扱う材料力学へとつながってくる。材料の場合、押せば押し返す力、例えば弾性力が働きますが、特定の方向に力が加えられている限り変形し続けるのが流体です。

流体力学もほかの力学も、すべてF=maから離れていません。力を作用させたときに、物質の振る舞いが変わるだけで、縛っている法則は同じです。高校で扱った式が何を意味していたのかわからない状態になっているのは、もったいない。教える際には、今までと違ったことを学んでいるわけじゃないと、最初に言うようにしています。

日常とかけ離れたものだと捉えると、途端にとっつきにくく感じてしまいます。教えるなかでも、もともとは何で、どこから来ていて、どういうことに使われているのか、といった話を盛り込むようにしています。複雑なことも結局は基本の積み重ねなんです。基本的なことがどうつながり合い、それをもとに応用が生まれているのかに気づくと面白くなり、学びは加速していくと思います。

基本から応用までつながり、自分が興味をもったものの本質がだんだんわかってくると、学ぶ喜びが増えていきます。最初は魔法みたいに感じていたことでも、ルールがわかってくると、それをどう使えばいいかという発想を持てるようになります。これは研究に限らず、あらゆる課題解決に欠かせない視点ではないでしょうか。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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