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好き嫌いだけでなく、成果を出せるかで判断しよう

土屋 陽一 土屋 陽一 明治大学 商学部 准教授

歴史に名を残す偉人から、カリスマ性のある著名人、その道を究めた学者まで。明治大学・教授陣に影響を与えた人物を通して、人生やビジネスに新たな視点をお届けします。

教授陣によるリレーコラム/人生で影響を受けた人物【65】

私がいま、研究者の道に進めているのは、高校時代のバスケットボール部のコーチが大きく影響しています。

高校2年生のとき、バスケットボールが大好きだった私は、大学でも続けたいとコーチに相談しました。

するとコーチからは、「練習に取り組む姿勢や、基本的な技術は完璧だけど、君には身長があと30cm足りない。部活動でやるのは無理だ」と言われたのです。

当時はショックだったと思うのですが、165cmの自分としては「確かにそうだな」と納得した覚えがあります。結果的に、2年生の終わりでバスケットボールをきっぱり諦め、退部しました。

レギュラーになれるかどうかわからない状態で部活動を続けているより、勉強をして良い大学を目指すほうが結果を出せると考えたのです。

コーチからは、好き嫌いではなく、成果を出せるかどうかで選択する視点を学びました。

大学院のときに一度、好き嫌いで研究対象を選ぼうとしかけましたが、高校時代を思い出して考えを改めたことがあります。もし、そのままテーマを選んでいたら、研究者にはなれていなかったでしょう。

自分が学生を指導する立場になって、「あのときコーチはよく諦めさせてくれたな」と実感しています。私の性格を把握していたからこそ、はっきりした言い方をするのが効果的だと考えたのかもしれません。

学生たちには、「就職活動で人気企業ばかり受けに行ってはダメだよ」と言っています。大企業は倍率が高く、仮に入社できたとしても優秀なライバルが多い。中小企業に行って地道に結果を出す、という視点を持つことで選択肢も増えると思うのです。

皆さんも、“面白そう”“やってみたい”という気持ちだけで仕事を進めるのではなく、自分のできることを見つめ直してはいかがでしょうか。

可能性が広がり、成果に結びつくきっかけになるかもしれませんよ。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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