明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

様々なメディアや文化から情報を集めて比較しよう

酒井 信 酒井 信 明治大学 国際日本学部 准教授

いまやクリエイティブな職種に留まらず、多くのビジネスパーソンにとって発想力や企画力は必須のスキル。ライバルを一歩リードするのに役立つヒントを、知の先達である明治大学・教授陣の言葉から探ります。

教授陣によるリレーコラム/アイデアの泉【62】

私は国際日本学部の教員を務めていることもあり、日本の新聞と英字新聞(The New York Times International edition, The Japan Times)と海外のニュースサイト(BBC, DW, France24)に目を通し、できるだけ日本の世論を相対化しながら、社会や世界の状況について理解することを心がけています。

もともと活字メディアを中心に、異なる価値観や意見、考え方と出会うのが好きなこともありますが、情報をできるだけ異なるメディアから集めて比較することで、新たな考え方やアイデアが浮かぶと感じています。

国内外のニュースをチェックしつつ、原稿を書くために現代小説を読み、授業のため現代思想や社会学の本を読み、毎月送られてくる文芸誌や論壇誌に目を通すような「活字漬け」の日々を送っています。

本を読んだうえで、小説やエッセイの舞台になった場所を旅行することも好きで、国内旅行も好きですが、50カ国ぐらいは滞在した経験があります。ここ5年ぐらいは世界中の産業遺産のフィールドワークを行っています。

現在も新型コロナ・ウイルスのメディア報道の分析を、国内外の研究者と共に行いながら、オンライン上の会議や国際学会などの機会を通して、できるだけ多くの異なる文化的な背景を持つ人々と話し、知見を広げるようにしています。

アイデアというものは、専門性の高い知識の組み合わせから生まれることもあると思いますが、私は異なるメディアや、異なる文脈の社会との出会いから生まれる、意外な組み合わせも大切だと思います。

アメリカの西海岸を中心にITのイノベーションが起きている一つの大きな要因として、多様性・多文化主義の尊重を挙げることができます。アジア系の人々も多く働いており、異なる価値観や文化的な背景を持つ人々が協業することで、イノベーションが加速しているのです。

異文化や様々な文脈を持つメディアとの出会いを大事にしつつ、旅行や留学などの機会を利用して異文化と触れ合うことが、将来の日本社会や世界を担う、若い人たちの基礎的な素養として、これから益々、必要になると思います。

アイデアは図書館と旅先に詰まっていると思います。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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