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明治大学の教養 Vol.19

マンガの国際比較は面白い

 子供の頃から浴びるようにマンガを読んできた。主に少女マンガ。それが何かの役に立つと考えたことはなかったが、依頼に応じて原稿を書くようになると、そこから女性の意識の変化が見渡せることに気がついた。海外に目を向けたのは10年ほど前。ヨーロッパで日本のマンガが爆発的なブームになっていることを知り、しかも同じヨーロッパでもその受容のされ方が国ごとに違い、もともとその国にあったマンガ文化のあり方と深く関係するということがわかって興味を持つようになった。ここ数年はヨーロッパ・アメリカ・アジア、各国を訪れてそれぞれのマンガ事情を探っている。ここでもキーになるのは少女マンガだ。欧米では、基本的にマンガは男性のものとされ、女性向けの作品はほとんどなかった。しかし日本のマンガが入っていくことでそれが変わり、現地の女性作家が次々と生まれている。互いに影響を与えあいながら変化していくマンガの国際研究はエキサイティングだ。(談)

掲載内容は2011年12月時点の情報です。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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