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明治大学の教養 Vol.8

マニエリスムの時代が来た

 1970年代初頭、人文科学、特に美学・美術史の分野で「マニエリスム」というルネサンス後期の倒錯と逆説の美学の研究が流行したことがある。英米文学専攻だったはずの私はこれにのめりこみ、研究を続け、現在に至る。
 今一番興味を持っているのは、江戸中、後期の宝暦、明和(1750〜1770年代)の時代だ。この時代には伊藤若冲、円山応挙、平賀源内といった錚々たる人物が登場して、それまでの絵画とは全く異質の表現を持った作品を生んだ。まさにルネサンス後期以降、ヨーロッパを風靡した「マニエリスム」が、日本の江戸時代に開花したのだ。なぜそのような作品が生まれたのか、同時代のヨーロッパと比較しながら、理由を探るのが私のテーマとなっている。異質の情報や物を結びつけていく楽しみ。その到達点が「マニエリスム」で、今再びその時代が来ようとしている。(談)

掲載内容は2011年1月時点の情報です。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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