2024.03.21
- 2018年4月26日
- リレーコラム
楽な道に逃げ出す自分を克服しよう
山岸 智子 明治大学 政治経済学部 教授めまぐるしく変化する世界情勢において、企業や組織が生き残っていくために、どんな人材が求められているのか。
さまざまな分野に精通した明治大学の教授陣が考える、これからの日本を担うリーダーに必要な力とは。
教授陣によるリレーコラム/私が考える「次世代リーダーに必要な力」【28】
いまの若い人たちは慣れないものに遭遇したときにフリーズしたり、とにかく面倒は避けようとする傾向が強くなっているのが気になります。例えば、新しいことに触れるならば必ず得をするものでないとイヤなようです。やってみて失敗したときに、その分のエネルギーと時間がロスになると考えるみたいですね。知らないことでうまくいかないのを必要以上に大きく捉えているのではないでしょうか。
なるべく若いうちにカルチャーショックを受けて経験を積んだほうがよいので、怖がらずに広い世界を見て欲しいと思います。携帯やスマホを満たす「消費情報」の海から少し身を引き、最低限の語学や世界地理・歴史の知識、日本の立ち位置や自分の生きる指針を見直す「考える時間」を大切にしましょう。
また、これから激動の社会を迎えるなかで、船から乗組員が落ちないようにみんなで和を保っていくのは一方で大事なことですが、リーダーは波の向こう側を見ないといけません。船がどの方角へ向かっているのか、どのくらいの帆を張らなければいけないのか。頭の中に大きな海図を入れておくことが大切です。これからのリーダーにはそのような力も期待します。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。