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#2 少子化対策のための予算を増やそう!!

明治大学 政治経済学部 教授 加藤 久和

世の中の気になる出来事をピックアップし、明治大学の教授陣がその専門的な視点からみなさんへのアドバイスを連載形式でお届けするトレンドウォッチ。今回は少子高齢化がテーマです。かなり以前からこの問題は大きく取り上げられていますが、果たして我々は普段の生活の中で、どの程度この問題を意識しているでしょうか?今回は、明治大学政治経済学部の加藤久和教授に、少子高齢化社会に向けて我々一人ひとりが何をすべきなのか、分かりやすく解説していただきました。

私たち一人ひとりが増税の痛みを分かち合う覚悟が必要

少子化は日本だけの問題ではなく、世界各国が直面している問題です。そこで、各国とも少子化対策に力を入れており、フランスやスウェーデンはGDP(国内総生産)の3~4%にあたる予算を充てています。その結果、合計特殊出生率(1人の女性が生涯に生む子どもの平均数)は2.0前後となっています。それに対して日本の少子化対策予算はGDPの約1.3%でフランスの半分程度しかなく、2015年の合計特殊出生率は1.46です。では、日本も予算を増やして対策を厚くしようとしても、それが難しいのが現状です。いま日本の政府債務は全体で1000兆円を超えています。民間貯蓄が1500兆円あるといわれていますが、逆転する可能性もあるのです。もうこれ以上、債務を増やしていくことはできません。そこで、考えたいのが増税です。少子化対策費をいまの倍にするためには、消費税にすると2~3%分が必要です。現状の8%の消費税は、世界各国と比べると相当低い税率です。これを引き上げ、その増税分を少子化対策に充てることは、将来の世代に借金を回さないという意味でも、いまの私たちができる有効な方策です。

政治家にとって、増税は口にしづらい内容でしょうが、なぜ増税が必要なのか、それを何に使うのか、国民にしっかりと説明することが重要です。そして、私たちは増税と聞いただけで拒否するのではなく、なんのための増税なのか、政治家の説明をしっかり聞いて判断し、それが説明通りの使われ方をしているのか、監視していくことも必要です。それがしっかりできれば、私たちが分かち合う負担や痛みは、必ず将来に活かされていくのです。

次回は、応能負担の考え方によって変わってきた高齢者の社会保障について考えます。
 

#1 少子高齢化が進むと社会はどうなる?
#2 少子化対策のための予算を増やそう!!
#3 次の世代を助けるために、高齢者にお願いする応能負担
#4 地方創生にも痛みがある 一人ひとりが痛みの覚悟をすべき時代

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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