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#3 専門家が加わることで、子どもはどう変わる?

明治大学 文学部 教授 伊藤 直樹

世の中の気になる出来事をピックアップし、明治大学の教授陣がその専門的な視点からみなさんへのアドバイスを連載形式でお届けするトレンドウォッチ。今回は教育の現場について取り上げます。しばしば現場では、特別な支援が必要な子どもたち、特に、発達障害のある子どもたちに対して、学校・保護者・専門家がどう向き合えばいいのかが議論されます。今回は臨床心理学・教育相談が専門の、明治大学文学部、伊藤 直樹教授にお話をお伺いしました。

専門家が加わることで、子どもはどう変わる?

スクールカウンセラーは、児童生徒の心の内面により重点を当てて関わります。これに対し、発達支援アドバイザーは、児童生徒の学習・生活面での発達・成長の偏りや遅れの面により重点を当てて関わります。一方、スクールソーシャルワーカーは、児童生徒に関連する社会資源により重点を当てて関わります。

それぞれの専門性の立場から、学校の先生とともにチームとして子どもの支援に関わっていきます。専門家は学校の先生とは異なる視点から子どもの成長を見ています。保護者からすると、担任の先生にはちょっと相談しにくい内容の話もあるかもしれません。そういうときには、ぜひ専門家を活用して下さい。
また、専門家は、学校や担任の教育方針・指導方針からは比較的自由に発言できる立場にあるのも特徴です。専門家による子どもの心の成長を重視した観点からの助言により、学級や学校全体の動きに変化がもたらされることもあります。

子どもは成長していく過程で様々な課題にぶつかります。その解決には、時に、多くの時間と労力が必要となります。保護者にとっては、いつまで経っても子どもの状況が好転しないように思え、焦りを募らせることもあると思います。そういうときこそ、ぜひ専門家に相談していただきたいと思います。専門家と相談する中で、少しその問題から距離を取って考えてみることが効果的である場合も少なくありません。過干渉にならないよう、また、放任にならないよう、子どもの年齢に応じて、ほどよく関わるのもポイントです。子どもの年齢に応じて、大人の側が距離感を調整していくことが大切です。

次回は、学校や専門家、家庭の取組みによる不登校の子どもへのサポートの例を紹介します。

#1 特別な支援を必要とする子どもとは?
#2 学校はどのような取組みを行っているの?
#3 専門家が加わることで、子どもはどう変わる?
#4 友だち関係のつまずきから不登校になった中学生のAさんへのサポート
#5 LDについての理解が深まり、学ぶ意欲が高まった小学生のBさん
#6 子育ての悩みや不安の解決のために

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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