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2016.03.14

「コラーゲンが美肌に効く」にチョット待った!

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科学者の“暴走”もある

石川 幹人 また、科学者の中には、研究の途中の段階で、その内容を一般市民に向けて発表する者がいます。本来、研究成果は科学の専門誌などに論文として発表し、世界中の研究者のさらなる検証を得ることが重要です。本人は自分の説に自信があり、一刻も早く発表したいという気持ちがあるのかもしれませんが、メディアなどには、それを大きく取上げ、話題にしようとするスクープ狙いの記者もいます。その結果、一般市民を惑わし、特定の業界に損害を与えることにもなりかねません。

最近、牛乳有害説がまことしやかに広がりました。それによる牛乳の売上げ低下や、日本の酪農業が受けた打撃は小さくありません。しかし、調査してみると、この説を展開する医師の理論は妥当に構築されたものではなく、理論を支持するデータも十分に得られていませんでした。科学的な検証がなされる前の理論が、あたかも科学的に明らかであるかのように広まるのは大きな問題です。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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