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体内時計を狂わすような生活は、人類を滅ぼす!?

中村 孝博 中村 孝博 明治大学 農学部 教授

体内時計を狂わすことのない規則正しい生活が大切

 以前、東京を24時間、眠らない街にするという議論があり、深夜路線バスが運行された時期もありました。確かに、24時間活動した方が経済的には良いのでしょう。しかし、それによって人の体内時計が狂い、健康障害が出て医療費が高騰したり、不妊が増えて少子化が進んでしまっては、逆効果も甚だしくなります。同じように、サマータイムを導入する議論が起きたとき、日本時間生物学会や日本睡眠学会に所属する研究者は、それが数時間の時差であっても、人の体内時計を狂わせる恐れがあると指摘しました。この反対意見は、日本がサマータイムを導入しない理由のひとつになっています。

 皆さんも、体内時計を狂わすことのない規則正しい生活を心がけてほしいと思います。先に述べた、体内時計の仕組みを応用した不妊治療法やダイエット法、病気の治療法も、私たちの体内時計がしっかりとしていてこそ有効なのです。

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※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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