2024.03.21
- 2015年11月30日
- IT・科学
オムニチャネル化でさらに快適になるショッピングライフ
小川 智由 明治大学 名誉教授(元商学部教授)(2023年3月退任)加速する新たな物流システムの構築と物流イメージの向上
店舗に品切れなく商品が届く物流の仕組み、インターネット通販による個別配送の仕組みは構築されているものの、オムニチャネル化を実施するために、複雑になる2つの仕組みを包括する新しい配送センターを作る動きや、一方を補強して、その中に一方の仕組みを取り入れる動きなど、最近は、見えないところで物流センターに対する設備投資や再投資が顕著になっています。実際、首都圏では圏央道の完成にともなって、インターチェンジ付近に物流拠点となる物流施設の建設が盛んになってきており、都心のオフィスビルやマンション、ショッピングセンターの開発を中心に行っていた不動産デベロッパーも、昨今では物流センターの開発に力を注ぎ始めています。物流/ロジスティクス・システムの充実は、流通業やメーカーにとって重要な戦略となっているのです。
必要な商品が、必要な時に、必要な場所にある、という価値を実現するロジスティクスの役割の拡大は、マーケティングとならんで、私たち消費者の日常生活にとって、今後さらに重要、かつ期待が高まる領域となるでしょう。消費者による物流へのより一層の理解が進み、それが物流・ロジスティクスのイメージ向上にもつながればと思います。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。