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農業の将来のためには家族経営の農家を支援することも重要
政府は農村の荒廃に対応する対策として、大規模農業、高度で高機能な大型ハウスの導入を推進しようとしています。日本の農業の将来を考えたとき、それもひとつの方策だとは思いますが、一方で、家族経営の農家を切り捨てていくのは、農業の経験と勘を失うだけでなく、地域コミュニティの支えを失うという意味でも大きな損失です。また、地震や火山、洪水など自然災害の多い日本の環境では、その被害を受けたとき、大型の農業設備や施設ほどダメージは大きくなります。リスクを分散させるためにも、家族経営の農家単位で復旧しやすい設備を少しずつ拡張していく構想も必要です。そうした農家をサポートするとともに、農業を知らない人たちでも、農業を始めることができる道具として、｢ゼロアグリ｣のシステムをより発展させていきたいと考えています。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。
