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“アメリカの危機感”がトランプを大統領にした

明治大学 政治経済学部 教授 井田 正道

トランプ政権への支持は続くのか

 増大する移民に対して、アメリカの保守層は強い危機感を抱いていることは確かですが、一方で、アメリカ社会全体の流れは、確実にリベラル、ダイバーシティの方向あります。その流れを支持する層によって反トランプのデモが続き、トランプ政権の支持率は発足以来50%を切り続けています。さらに、新政権は当初からメディアと対立しましたが、移民規制の政策をめぐっては司法と対立し、オバマ・ケアの廃止法案に対しては、与党である共和党内がまとまりませんでした。議会の議員たちは1年半後の中間選挙を考え、世論の動向をにらんでいるのです。まさに、独裁を防止するためのチェック・アンド・バランスを保証した三権分立制とメディアが、目に見えて機能しているかたちです。今後は、この権力分立の中で、トランプ大統領が上手く立ち回っていくのか、あるいは孤立するのか、そこに注目したいと考えています。加えて、トランプ政権の誕生は、アメリカの保守主義の強い揺り戻しなのか、アメリカ社会の急激な変化を少し緩和させるだけの現象なのか、それが見極められると思います。

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※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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