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民主主義を生き残らせるために

レペタ,ローレンス 230年前、主権はイギリスの王がもっていました。だから、アメリカの憲法がつくられたことは、主権者が王から国民に変えるという革命だったのです。それ以来、アメリカはずっと民主主義国家です。しかし、民主主義は非常にもろいものです。かつて、ドイツのワイマール憲法がヒトラーの大統領令によって踏みにじられていったことがあったように、とてももろいのです。230年前、アメリカ合衆国建国の父の一人といわれるベンジャミン・フランクリンは、「皆さんが民主主義のために戦う限りは、民主主義は生き残る」と言っています。そうです。民主主義は、みんなの力で戦ってくれないと、なくなってしまうのです。

 いま、アメリカでは様々な形の反トランプのデモが起こっています。移民入国規制反対であったり、パリ協定(COP21)の実行や環境保護であったり、また、オバマ・ケアの存続を訴えることもあります。今後、もっと大きなデモがさらに行われると思います。このように、いろいろな形で、一人ひとりが自分の声を上げることが、民主主義を生き残らせていくために、最も大事なことです。そして、最も望まなければならないのが、報道機関の頑張りです。徹底的に取材して発表してほしい、みんなが良くわかるように報道してほしいと思います。ワシントンDCでどういうことが起こっているのか、国民がそれを知るためには、政府が公表する情報だけではなく、政府と関係のない独立的な報道機関が徹底的に調べて提供する情報の価値が大きいのです。国民の知る権利は、政府に対するチェック機能であるとともに、国民主権の絶対的な必要条件でもあります。だからこそ、アメリカ憲法ができたときに、すでに報道の自由は保障されたのです。報道機関は敵だというトランプ大統領の発言は、独裁者の発言と言えるのです。

 トランプ氏は大統領に選ばれましたが、大統領選挙の総得票数では、クリントン氏が200万票以上、上回っていました。トランプ支持者の多くには、いま目の前の自分の暮らしを向上させる期待があることはわかります。しかし、デマゴーグがその期待を巧みに操る独裁者となる可能性があることは歴史が証明しています。アメリカはいま前例のない危機に向かっています。私は、アメリカ国民が民主主義を守るために立ち上がると固く信じています。

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※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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