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2013.08.01

政治学と情報通信政策の両面から世界を見つめて

政治学と情報通信政策の両面から世界を見つめて
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“現在進行形”のアメリカ政治を研究する醍醐味

清原聖子准教授 私の専門は、博士論文でまとめたアメリカの通信政策と、その後共同研究として進めてきたインターネット選挙運動(ネット選挙)についてです。大学院生の頃は、アメリカ政治と情報通信分野の研究というそれぞれ別の学問領域の狭間にいる自分が何者であるかを説明するのに苦労しましたね。でも、そういう時期を経て、博士論文を完成させて自分らしい研究テーマを選んだからこそ、いまがあるんです。私が育ったアメリカ政治研究の分野では、歴史研究や外交政策など膨大な数の先行研究があるのですが、その中で自分らしい独創的な研究テーマは何か、ということを常に考えてきました。そこで情報通信政策に携わっていた父の影響もあり、既存のアメリカ政治研究ではあまり行われてこなかった通信政策の研究を進めていくことにしました。
 現代アメリカ政治の中でも情報通信政策の分野は技術革新のテンポが速く、研究も特に「現在進行形」で進んでいます。そのため公開されている資料やデータだけでは足りないので現地で何年も関係者へのインタビューによる手間のかかる調査をせねばならなかったのですが、それがよかったんですよね。そうして一次情報から現実とは何かを肌で捉えられるのは現在進行形の分野を研究する醍醐味のひとつです。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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