明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

ファミリービジネスが地域経済を立て直す ―日本全体にダイナミズムを復権する―

明治大学 専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科長 教授 青井 倫一

ファミリービジネスの後継者を育成する

青井倫一教授 私は元々、不確実性の下の意思決定という、不確実な事象を含む市場・社会へのマネジメントにおける、「合理的に選ぶプロセス」を「決める能力」として、レベルアップさせることを研究対象としてきた。そこからリスクマネジメント、競争戦略という不確実性を扱う経営分野にシフトしている。私が教鞭をとる専門職大学院グローバル・ビジネス研究科(MBS)も、不確実性と隣り合わせのファミリービジネスと密接な関係がある。MBSは日本経済・社会のダイナミズム高揚のための取り組みの一つとして、ファミリービジネス発展のための後継者およびサポート人材の育成をターゲットとしている。後継者候補はたとえ一芸に秀でていても、ジェネラルマネジャーでなければ良い経営者にはなれない。優れた後継者育成を通じて、地域社会の発展に寄与したいと考えている。
「グローバル・ビジネス」といえば多国籍企業が携わるビックビジネスをイメージしがちだが、これからの日本の成長を考えたとき、むしろ地域経済の担い手であるファミリービジネスにこそ、国際的な視野を備えたジェネラルマネジャーが必要である。今、イノベーションを打ち出さなければ、やがて日本は見放されることになりかねない。ファミリービジネスに関わる人々が、国際的なネットワークを活かしてアイデアを示せば、日本全体にダイナミズムが生まれるだろう。そして、このダイナミズムの復権こそが、私が社会へ提言したいことでもある。そのためには、それぞれの環境において、一人一人が「現状維持バイアス」からの脱却を図らねばならない。ダイナミズムは従来のやり方を踏襲していては生まれない。「敢えて動くこと」である。動かないための理由をつけて「NO」というのではなく、「Say, Yes」。適切なリスクマネジメントでリスクテイクするアクションが、日本の社会・経済にダイナミズムを生んでいくと考えている。

※掲載内容は2014年12月時点の情報です。

>>英語版はこちら(English)

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

ビジネスの関連記事

働く高齢者の満足度を上げるための秘策あり

2018.2.14

働く高齢者の満足度を上げるための秘策あり

  • 明治大学 政治経済学部 教授
  • 永野 仁
ロジスティクスの視点で考える「物流危機は新ビジネスのチャンス」

2017.7.19

ロジスティクスの視点で考える「物流危機は新ビジネスのチャンス」

  • 明治大学 専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科 専任教授
  • 橋本 雅隆
地方企業は、自己認識・革新力を磨くことで躍進する

2017.5.17

地方企業は、自己認識・革新力を磨くことで躍進する

  • 明治大学 政治経済学部 教授
  • 森下 正
ブラック企業は、人を人間と見ていないことがわかっていない

2017.4.12

ブラック企業は、人を人間と見ていないことがわかっていない

  • 明治大学 商学部 教授
  • 出見世 信之
スポーツビジネスの功罪を考えると、社会の未来が見える

2016.10.19

スポーツビジネスの功罪を考えると、社会の未来が見える

  • 明治大学 法学部 准教授
  • 釜崎 太

Meiji.netとは

新聞広告連動企画

新着記事

2018.02.21

「イスラームは危ない!!」を考えてみよう

2018.02.14

働く高齢者の満足度を上げるための秘策あり

2018.02.07

デジタル化された日々に、健全なアナログ志向を持ち込もう

2018.01.31

「ジェネレーションフリーの社会」の発想が、 年金制度の行き詰まりも打開する

2018.01.24

炎上CMも流行現象のひとつ。そこから見えてくるのは…

人気記事ランキング

1

2018.02.14

働く高齢者の満足度を上げるための秘策あり

2

2018.02.07

デジタル化された日々に、健全なアナログ志向を持ち込もう

3

2018.02.21

「イスラームは危ない!!」を考えてみよう

4

2017.10.11

体内時計を狂わすような生活は、人類を滅ぼす!?

5

2017.12.06

ネット依存によって、現代人の脳の構造が変わりつつある!?

Meiji.net注目キーワード

【注目!】連載コラム