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全国紙3紙横断連載企画第2回「しなやかに、たくましく、そしてグローバルに、未来を開拓する人材へ」

 Meiji.net編集部

朝日新聞(全国版朝刊)2013年7月13日(土)掲載

全国紙3紙横断連載企画第2回「しなやかに、たくましく、そしてグローバルに、未来を開拓する人材へ」

明治大学が未来を切り拓くための指針として策定したのが、「学校法人明治大学長期ビジョン」。
2020年のあるべき姿が記された、この長期ビジョンのキーワードは“世界”である。
グローバル化は今後さらに加速し、次々と新しい世界が生まれていくであろう。
明治大学は、そのとき求められる人材の育成こそが、課せられた使命であり、
役割であると位置づけている。今回はその内容と様々な取り組みについてご紹介する。

論理的な考え方を身につけ尊敬される人間になること

明治大学長 福宮賢一明治大学長 福宮賢一 明治大学は、その長い歴史の中で、日本有数の私立大学として発展してきた。卒業生も50万人を超え、あらゆる分野へ人材を輩出している。現在、4年連続で一般入試志願者数が日本一となっていることをみても、明治大学の存在感はますます高まっているといえるだろう。しかし、現状に安住せず、来るべき未来を拓くために取り組んだのが、長期ビジョンだ。
 創立130周年を迎えた2011年、節目となる年に長期ビジョンは、学長室を中心に立案した「明治大学 グランドデザイン2020」をベースに策定された。そして、考え方の根幹に貫かれているのは、世界を見据えること。世界に開かれていること。つまりグローバルな視座である。
 「大学には様々な役割があります。そのひとつとして、グローバル人材の育成は注力すべきテーマだと考えています。同時にこれは、企業や社会の要請でもあるのです」と福宮学長。昨年の就任に際して、〝次代を拓き、世界へ発信する大学〟という学長方針を掲げたことにも、グローバル人材育成への意欲が示されている。では、明治大学が目指すグローバル人材とは、いったいどのようなものなのだろうか。
 「私は、グローバル人材を、世界中どこでも通用する人材と解釈しています。そのためには、まず論理的な思考能力を養うことが肝要です。言葉も文化も異なる人々に自分の考えを理解してもらう。そのベースとなるのが、論理的な考え方とそれに基づく表現力だと考えています。同時に、人間として尊敬される存在でなければならない。これは非常に重要なポイントです」。
 福宮学長は、この人間力を育む教育こそ、『権利自由』『独立自治』という明治大学の建学の精神そのものだと話す。建学の精神に謳われた基本的人権の尊重と自立した個の確立は、他者の権利と存在を認めることである。それは、世界中の人々の基本的権利を認めることにつながる。それぞれの多様性を認め合い、互いに平和や豊かさを共有しながら、共生できる人間。そこに、明治大学が育成を目指すグローバル人材の姿がある。国際化が急速に進展する現代にこそ、『権利自由』『独立自治』という建学の精神は輝きを放ち、そして息づいているのだ。

学生たちが求めている機会を提供することこそ大学の役割

 とかく、最近の学生は内向きであるなどといわれる風潮がある。しかし、福宮学長は大きな誤解があると異を唱える。
 「先ごろ、国際協力人材育成に関する説明会を行った際、限られた定員のプロジェクトにもかかわらず、1000名を超える学生が集まりました。つまり、学生たちは〝場〟を求めているのです。彼らの意欲に応えて、刺激的で、成長につながる場を提供することが私たちの役割だと考えています」。
 明治大学は、文部科学省の〝国際化拠点整備事業(大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業)〟であるグローバル30に採択されている。現在、国際的な大学間交流、留学生受け入れなど、様々なプロジェクトが進行中だ。さらに、文部科学省から採択された3つのグローバル人材育成プログラムも着実に成果をあげている。たとえばそのひとつである〝日本ASEANリテラシーを重視した実務型リーダー育成プログラム〟によって、この春にはタイ・バンコクに明治大学アセアンセンターを開設した。
 「宗教や言葉、文化の壁を越えて、東南アジアの多くの人々と触れ合うことは学生たちの貴重な経験となるでしょう。こうした機会を通じて、日本の未来を拓く人材、世界で通用する人材に成長してほしいと期待をもって、目下、取り組んでいるところです」。
 グローバル30、グローバル人材育成プログラムをはじめ、現在、明治大学では世界につながる新しい動きが活発だ。それは、学生たちにとって飛躍できる場が広がることを意味する。明治大学は、まさに、世界の入り口でもあるのだ。

グローバル社会でしなやかにたくましく活躍できる人材へ

明治大学長期ビジョン概念図 18歳人口の減少、規制緩和による競争原理の導入など、わが国の高等教育を取り巻く環境は厳しい。そして今後、さらに厳しさを増すことは容易に想像できる。
 「もちろん、大学の使命はグローバル人材の育成だけではありません。明治大学でも、競争力のある大学を目指し、これまでも学部改革などに取り組んできました」。
 たとえば商学部では、ひとりの学生が専門と一般教養という2つのゼミを同時並行して3年間履修する新しい仕組みを導入した。そこには、専門性と豊かな教養を共に身につけるという意図があった。実は、この改革は福宮学長自身が、当時学部長として携わったものだ。
 「改革に困難はつきものですが、決してあきらめず、ひとつひとつ乗り越えることで物事は達成できるのです。これからもその気構えで長期ビジョンに立ち向かっていきたい」。
 明治大学では現在、多種多様な取り組みが行われている。優秀な外国人留学生の受け入れによるキャンパスの国際化をはじめ、キャリア教育の推進と就職活動支援の強化、あるいはボランティアセンターなど学生生活の充実を図るための支援など、学生ひとりひとりがより豊かな未来を描くことができる環境づくりを推進しているのだ。
 一方、世界へ発信する大学としての研究拠点整備も着々と進んでいる。重点領域を定めて研究拠点の育成を図り、研究の国際化を推進するとともに、その研究成果を広く社会に還元することを目的として研究・知財戦略機構が設置されている。こうした中、クローン技術研究の第一人者・農学部の長嶋比呂志教授による、豚を利用した再生・移植医療の研究など、注目すべき成果もあらわれている。また、この4月には文理融合型の教育研究が可能となる中野キャンパスを開設した。
 「教育研究拠点としての中野キャンパスは、明治大学にとっては新しい試みといえるでしょう。前例がないからできないと諦めるのではなく、高い壁を越えていく。その先に新しい明治大学が生まれるのです」。
 学生にとって、いかに魅力ある大学であり続けるか。明治大学がチャレンジャーとしてのスタンスを継続する限り、多くの優秀な人材を輩出し続けるに違いない。グローバル社会で、しなやかに、たくましく活躍できる多くの人材が、きっと明治大学から巣立っていくことだろう。

TOPICS1:文部科学省の公募プログラムに明治大学から3件の取り組みが採択

グローバル人材育成プログラム 文部科学省が公募した「国公私立大学を通じた大学教育改革の支援」のプログラムに、明治大学から3件の取り組みが採択されました。国際機関等との連携による「国際協力人材」育成プログラム。日本ASEANリテラシーを重視した実務型リーダー育成プログラム。そして、明治大学グローバル人材育成推進事業です。これらのプログラムを活用し、深い専門知識に裏付けられた論理的思考力と、異文化理解、人類愛への共感に支えられた豊かな教養を持ち合わせる学生の育成を目指します。

TOPICS2:世界の学生たちが日本を学びにやってくる「Cool Japan Summer Program」

グローバル人材育成プログラム 明治大学では、2010年から留学生短期受け入れプログラムである「Cool Japan Summer Progra m」を実施しています。これは、海外に住む大学生を対象としたもので、マンガ、アニメ、音楽やファッション、ハイテクノロジーや日本料理などの日本文化を、様々な講義、フィールドトリップで学ぶことができます。「日本を学ぶなら明治大学!」というキャッチフレーズのもと、日本文化の多様な側面、その根底にある日本の伝統的な精神文化を各国の学生たちが学んでいます。

TOPICS3:就職キャリア支援活動にも「グローバル人材育成」の視点を

就職キャリア支援(相談風景) 年間2万件以上におよぶ就職・進路相談、年間約5千社以上の求人に対する企業と学生の的確なマッチングなど、「相談力」と「求人力」、そして歴史と伝統により蓄積された「情報力」を基に、4年間を通して、学生一人ひとりに合わせたキャリアデザインをサポートしています。また、日本と東南アジアとの懸け橋となる人材育成のハブとして4月にタイ・バンコクにオープンした「明治大学アセアンセンター」では、海外インターンシッププログラムの準備を進め、グローバル人材の育成を後押しします。

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