明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

明治大学の教養 Vol.4

「歌の始原」への旅を続けた20年

 古代文学と民俗学の研究を続けている中で、文献を読むだけで1300年以上前の文学を解釈できるのかと、限界を感じたのは37歳の時だった。書かれている内容を実感して理解したいと願うなかで、宮古島の狩俣の集落に伝わる祭祀と古代から伝わる叙事歌「神歌(かみうた)」を聞いた。以来20年間、祭祀が中断した後も、古老から「神歌」について聞くために毎年通い続けている。この「神歌」についてのフィールドワークで得られた実感をもって古代文学と向きあい、研究の限界を乗り越えることができたのだと思う。文献の研究と民俗学の研究は別々にされていることが多いが、それを融合することで真の作品の解釈が得られると考えている。狩俣の集落と出会って以来20年、私は叙事歌の原点を求めて「歌の始原」への旅をしているように思う。この旅の記録はまとめて近々発表したいと考えている。(談)

掲載内容は2010年9月時点の情報です。

雑誌『ユリイカ』掲載「明治大学の教養」の関連記事

明治大学の教養 Vol.25

2012.6.1

明治大学の教養 Vol.25

  • 明治大学 理工学部総合文化教室教授
  • 清岡 智比古
明治大学の教養 Vol.24

2012.5.1

明治大学の教養 Vol.24

  • 明治大学 国際日本学部准教授
  • 森川 嘉一郎
明治大学の教養 Vol.23

2012.4.1

明治大学の教養 Vol.23

  • 明治大学 経営学部教授
  • 戸村 佳代
明治大学の教養 Vol.22

2012.3.1

明治大学の教養 Vol.22

  • 明治大学 文学部教授
  • 杉山 利恵子
明治大学の教養 Vol.21

2012.2.1

明治大学の教養 Vol.21

  • 明治大学 政治経済学部教授
  • 小畑 精和

Meiji.netとは

新聞広告連動企画

新着記事

2018.02.21

「イスラームは危ない!!」を考えてみよう

2018.02.14

働く高齢者の満足度を上げるための秘策あり

2018.02.07

デジタル化された日々に、健全なアナログ志向を持ち込もう

2018.01.31

「ジェネレーションフリーの社会」の発想が、 年金制度の行き詰まりも打開する

2018.01.24

炎上CMも流行現象のひとつ。そこから見えてくるのは…

人気記事ランキング

1

2018.02.14

働く高齢者の満足度を上げるための秘策あり

2

2018.02.21

「イスラームは危ない!!」を考えてみよう

3

2018.02.07

デジタル化された日々に、健全なアナログ志向を持ち込もう

4

2017.10.11

体内時計を狂わすような生活は、人類を滅ぼす!?

5

2017.12.06

ネット依存によって、現代人の脳の構造が変わりつつある!?

Meiji.net注目キーワード

【注目!】連載コラム